借地権相続の典型トラブル事例

借地権相続トラブルの典型事例の一つとして、次のようなケースを想定します。「10年前から土地を借りて借地上に青果店を建設し経営していた父が、昨年急逝したため、店は相続人である自分が引き継ぎ経営も行うことになった。そこで地主にあいさつにいったところ、借地契約の名義書換が必要であり、これに伴う名義書換に応じる手数料として地代1年分を請求されました。どうしたらいいでしょうか?契約書を見ると、借地契約は借地人一代限りで失効するという特約が付されていたのですが、こういった特約は有効なのでしょうか?」といったものです。

このようなケースで弁護士さんに相談すると、まず相続とは何か?という基本から紐解いてくれます。民法の規定により、地主と借地人の契約関係は法律上当然に相続人に承継されます。権利の第三者への譲渡ではなく、法律上地主の承諾を得る必要はなく当然に生じるのです。このため、地主から賃貸借契約の名義書換などを要求されるのは地主の考えに関わらず無効なのです。

賃借人が死亡した際に契約終了で土地を明け渡す趣旨の特約を結ぶ例もまれにあるようなのですが、借地借家法では法の定める借地権の存続期間に反する特約は無効と明記されており、判例もあります。弁護士に相談するとこのような事例でも冷静に事実を丹念に検証し解決に導いてくれます。